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神崎学園は兎にも角にも人が多い。
1クラス40人の21クラス、それの3学年で計2520人の生徒が在籍していることになる。
内の1500人くらいは女子生徒だから男子は少し少ない。
これは神原学園から神崎学園へ入った生徒がいるためだ。
だから目に入る生徒は女子が多い。
いやぁ…ちょっとしたハーレムですな。
そして俺が向かうのは学級棟の2階、2年生の教室がある場所、
その1番奥にある2年X組が俺のクラスだ。
ウチはちょっと変わっていて?クラスはAからXまである。
ここで鋭いやつは気付くと思うが21でアルファベットを並べていけばTの次はUになり、俺のクラスは2年U組になるはずだ。
だが俺が今見ているクラス表示のパネルには2年X組となっている。
このX組は神崎学園に設けられた特別クラスで、男女共に学力優秀とか、スポーツでの成績が良かったりした奴が入るクラスだ。
後、噂によると入試の際に提出した書類や面接でクラス入りした奴らもいるらしい。
俺?評価なんて見てないし聞いてないからわからんな。
まあそんなこんなで中学時代の学力が中の下の俺がこのクラスに入れたのはスッゲー事なんだと思う。
特に気にしてないけどな。
別に意味はないけど少しばかり深呼吸して、ドアを開ける。
「おいーっす!!」
いつものように挨拶をすると、教室にいたクラスメートが一斉にこっちを見る。
「純平おっす!」
「黒崎君おはよう。」
「相変わらず元気だね。」
こうやってみんな挨拶を返してくれるからこっちも嬉しくなる。
俺って結構人気者?
なーんてな、
みんなとの会話もそこそこに、俺は自分の席に座る。
席は窓際の1番後ろという正に最高の位置。
太陽の光は当たるし、窓を開ければ風が入るし、いい事尽くめの席だ。
進級早々から席順は自由だったんで仲のいい奴らで後ろの席一帯を俺らで占領したんだよな~。
お嬢様ばっかが集まるっていうからお堅いとこかな~、なんて思ってたけどかなり自由、
校則も緩いし設備は整って不自由しないし、この学校に入って良かったわ。
まあ他にもこの学園ならではのいい話はたくさんあるが、これもまた語りだすと長~~くなっちまうからまた今度な。
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