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「ガッコ着くまで大変だったんだぜ。
みんなの声が聞こえて頭がパニックになるかと思った」
助けてほしいものだ。
心の声は聞こえると便利なのかと思ってたがそうでもないようだ。
「ほぅ……」
『今もみんなの声きこえるのか?』
心の声でタケシが話掛けてくる。
残念なことに心の声は聞けても心の声で答えることはできない様だ。
答えるには俺は必然的に言葉を発しなきゃいけなくなる。
「あぁ。
やかましくて頭がどうかなりそうだ」
あー。
もう色々と思ってやがるぜ。
色々とな。
人間の心の中って残酷だな。
「んー……。
そうにかしてやりたいけどどうもできんなー」
『何か気の毒……』
悲しげな眼差しでタケシは俺を見ている。
同情するくらいなら俺で遊ぶな。
助けてくれよ。
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