透ける心に俺は戸惑う!?

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『直に手を出したら山城でも許さないんだからね』 トントンと机を叩く牛島。 ボディガードかよ。 「麗子ちゃん、大丈夫だよ。ね?」 『もう、山城君は優しい人なのに……』 牛島の態度に真島は少し困っているようだ。 「直……」 『直が言うなら、大丈夫……かな』 真島の言葉で牛島の表情が少し緩んだ。 「心配すんな。 雅樹は基本的には暴力振らないから」 『いるんだよな。 雅樹の事こうやって勘違いしてるヤツ。 ……雅樹はそんなやつじゃないっての!!』 意外や意外。 まさかタケシが助け舟を出してくれるとは……。 しかもタケシのヤツ、中々いい事思っているじゃないか。 「そう……」 『そういえば、クラスメートとかに暴力ふるってるの見たことない』 牛島は俺をジッと見ている。 まぁ、俺も好きで暴力ふるってるんじゃないからな。 「そういうこと。 ま、すぐに帰ってくるから」 このまま話がずるずるなると面倒くさくなりそうだ。 「ちょっと行ってくるね」 『麗子ちゃんは心配しすぎなのよ』 牛島に気を使いながら真島は言う。 優しすぎだろ。 「う、うん」 『頑張れ、直!』 心の中で応援する牛島。 何を応援してるんだよ。
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