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「いててて……」
後頭部に走る痛みで俺は目を覚ます。
キョロキョロと俺はあたりを見渡す。
可愛らしい部屋。
明らかに俺の部屋じゃない。
「やっと目が覚めた~!
もう心配したんだよ?」
俺の顔を心配そうにのぞき込む少女。
コイツは……。
肩まで長いふわふわの髪にうるうるした瞳。
小柄で華奢なこの子は……。
同じクラスの真島 直(ましま なお)じゃないか。
ガッコに入って直ぐの頃、俺が間違えて「しましま!」と呼んで受けてしまったあの真島……。
っていうのはどうでもいい話で……。
真島がここにいるって事はまさか……。
「ここは?」
恐る恐る俺は真島に尋ねる。
俺の想像が当たらない事を祈る。
「あたしンち。
いきなりあたしの家の前で倒れてるんだもん。
びっくりしたわよ」
『変に救急車とか呼んで騒ぎたくなかっただけなんだけどね~』
やっぱり!!
真島から思った通りの答えが返ってくる。
そして真島の本心を聞いてしまった。
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