透ける心に俺は戸惑う!?

8/23
前へ
/23ページ
次へ
――学校にて―― 「アハハハ!」 俺の話を聞いて大笑いするクラスメートのインテリ系男子・タケシ。 フツーに腹立つ。 眼鏡割るぞ……。 「テンメェ~……。 笑いすぎだってーの!」 腹が立った俺はタケシの眼鏡を取り上げる。 「あひゃ! わりぃ、わりぃ。 だってよ、プププ……」 『とうとう頭までいってしまったんですかねー』 俺から眼鏡を取り返し笑いを堪えるタケシ。 いや。 堪えきれてないな、うん。 「俺だって~。 信じられないっての」 俺は軽くタケシの首を絞める。 「ぐぐぐ……。 ギブ……」 『俺が天に召してしまう……』 手をバタバタさせるタケシ。 「あ、わりぃ」 タケシ、解放。 「ゲホ……。 じゃあ、実験ね。 俺黙っておくから心読んでみ」 『ケ、読めるわけがない』 ムセながらもタケシは俺をバカにしている。 完全に信じてないな。 「お、おう……」 俺は集中してタケシの心の声に耳を傾ける。 「…………」 暫しの沈黙。 「な!?」 タケシ……。 お前は……。 「うほ! 言ってみて! 言ってみて!」 『さてさて、どうでますかねー』 目をキラキラさせて期待するタケシ。 言いたくないが……。 言わなきゃいけないんだろうな。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加