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「まーた、兄貴のことでも考えてんの?」
学食だと見つかると思って、わざわざ構外に出たところにあるカフェで寛いでいたのに、いつの間にかあたしの前に座っている仁。
「仁も、相変わらず追いかけてくるんだね」
あたしはもう仁のことは何とも思っていないと言っているし、仁の元に戻る気はないとも伝えている。
なのに仁はこうやってあたしを見つけて声をかけてくる。
まだあたしのことを想ってくれているのか、いつまでも報われない片想いをしているあたしを心配してくれているのかはわからないけれど。
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