第1章

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女の子が夜景を見ながら、流れ落ちる涙を拭う。 私はそれを見て声をかける。 「どうしたの?」 女の子は私に警戒の目を向けたが、訳は話してくれた。 「チョコレートの値段が高すぎて、憧れの先輩にチョコレートを渡す事が出来なかったの」 「そう言えばテレビや新聞で、誰かがカカオを買い占めたと言っていたな。 可哀想に。 (な――んてな、世界中のカカオを買い占めたのは私なのだよ。 バレンタインなんて無くなってしまえ)」
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