第5章

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―――――――――――――――――――― キルゴール学園、部活棟。 その一室に、SHR前の早朝から複数の生徒が集まっていた。 「・・・これは・・・どうしたものか・・・。」 彼らが見下ろす先には、3枚の写真。 ヒメが学園寮から出てきた場面、教員寮へ向かう場面、それから教員寮に入った場面がそれぞれ写っている。 アングルからして、隠し撮りだろう。 「・・・これってやっぱり、『あの人』の部屋に・・・。」 「え、ヒメさんがあんなコトやこんなコトをされているってことなんすか!?」 「馬鹿を言え! ヒメさんは『付き合って』と言えば『何処へですか』と返すような天然さんなのだぞ!」 「でも、相手は『あの人』っすよ、『ひと夏のアバンチュールを過ごしたい男性』学園ランキング1位、『流し目にグッとクる男性』学園ランキング1位、『ハイスペックだと思う男性』学園ランキング1位の『あの人』なんすよ!」 「魔力盗聴同好会の情報によれば、教員寮の認証手続きも済ませているようだしな・・・。」 男子生徒の悲嘆の声が重なる。
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