第5章

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「さて、魔武器の作成方法だが、 1、魔石に魔力を注入する。 2、魔武器に銘をつける。 以上だ。」 「・・・はい。こっちも簡潔で何よりです・・・。」 何かを諦めた表情をしながら、シリウスから魔石を受けとるシュン。 「ふん!」と魔力を込めると、魔石は先程の魔方陣と同様に光を発し、シュンの手の上には銃が現れた。 「おお~銃だ。」 「銃の魔武器か、珍しいな。」 物珍し気にクラスメイトが魔武器を覗きこむ傍ら、シュンはポカンと口を開けている。 「おいシュン、どうした?」 「大丈夫? シュンくん。」 「―・・・こ」 「「こ?」」 シュンの目がクワッと開いた。 「これはっ!ベレッタM92じゃないかっ!」 「・・・え、何それ。」 「魔武器の銘?」 「この口径!装弾数!何よりデザイン!」 テンションは上がる一方である。 「何度も(二次元で)見て、いっそモデルガン買おうかってかーなり真剣に悩んで、でも買えなかったけど、こりゃ結果的にオーライなかんじじゃね!?」 「シュン・クサナギ。嬉しいのは分かったから、さっさと銘を決めろ。」 シリウスの冷静な声が、シュンを正気に戻す。 「―はっ。 …そうですね、それじゃあ『M9』にします。」 努めて平静を保とうとしているが、口角がヒクヒク動いている。 やはり相当嬉しかったのだろう。
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