1人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「な……なんれゆ――れ、あれれ?」
「……なんで、はこっちの台詞だっての。なにやってんだよ、お前?」
なんで、ってわたしは街コンを――言いかけて、息を呑んだ。
なぜか病室で、わたしは病院服着てた。
「…………へ?」
「覚えてないんか?」
雄二君は頭を抱えてた。
わたしは小さい子どものように頷いた。
だってホントに覚えてなかったし。
雄二君は大学のときのサッカー部エースでシュート決めたあと仲間に揉みくちゃにされたときの憧れそのまま、カッコよくため息をついた。
「お前……急性アル中」
「あ……」
迂闊、マジか、同時に二単語が浮かんだ。
ちら、とこっちを見て、へへ、と揉みくちゃにされたあとの笑みを見せた。
かっけーな、こんちくしょー。
「ま、でも大丈夫そうで安心した。それと、元気そうで安心した。相変わらずお前女の癖に飲むもんなー」
最初のコメントを投稿しよう!