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「まこ……」
ここからでは聞こえないのはわかっているけれど、彼の名を口にせずにはいられなかった。
どうして大勢のファンの前で、そんな話をしているのかは分からない。
きっと、舞台に立つ人間としては正しくない行動だろう。
でも……はっきりと私への想いを話してくれることが嬉しかった。
「プロダクションに所属することが決まって、ようやく俺は彼女に気持ちを伝えることができました。答えはまだもらっていません。今、頑張ってアタックしてるところなんです。それだけでも俺にとっては夢みたいなことで、めちゃめちゃ浮かれてて……人前で軽率な行動をしてしまいました。その行動が根も葉もない噂を生み、結果として一部のファンが彼女を傷つけるという事件が起きてしまいました」
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