1255人が本棚に入れています
本棚に追加
恐れていたことが現実に起きてしまったような気がして、目の前が真っ暗になった。
救いを求めるように社長の方を見ると、彼は全てを悟ったような笑みを浮かべ、ゆっくりと頷いた。
「彩ちゃん、大丈夫よ」
その社長の言葉につられるかのように、静まり返っていた客席からある女性の声が上がった。
「マコトくん、やめないでー!」
その声に勇気をもらったのか、他のファンからもまこへ声援があがる。
「信じるよー」
「大丈夫だよー!」
「応援するよー」
温かい空気が生まれていくのを感じた。
まこの言葉が、ファンたちを突き動かしたんだ。ライブ中よりも盛り上がるファンを見たら感動して、またもや涙がこぼれた。
最初のコメントを投稿しよう!