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「彩ちゃんが高校生になってからはなくなったよね。クリスマスは友達と過ごすからって言ってたけど……ホントは彼氏だったでしょ」
「まぁ、そういう時もあったけど、友達と過ごした年もあったよ?」
「ふーん、まぁいいけどさあ」
不機嫌な顔をしてチキンをほおばるまこが可愛くて、思わず笑ってしまう。
数時間前はステージの上で華麗に踊っていた姿とは似ても似つかない。
セットのサラダを食べながら、ふと椅子の上においてある荷物に目をやった。
バッグの上に置かれた三本の薔薇は、どんな場所でも目を引くほどに綺麗だ。
「……夢じゃないんだなぁ」
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