1255人が本棚に入れています
本棚に追加
「今更なんだよって思うよね? 自分でもびっくりなんだけど……なんかごめん。不快にさせた、かな」
思っていることをすべて口にした後、まこはなぜかもとの姿勢に戻った。
顔が遠くなってほっとすると同時に、嫌な思いをさせてしまったのではないかと心配になる。
「あの、まこ……」
まこの顔を見上げようとしたのと同時に、全身にあたたかい温もりを感じた。
ほのかに香る香水は、胸を切なくさせると同時に心を落ち着かせる。
爽やかなジャスミンの香りは、どこでも売られていて、いろんな人が身に着けているのかもしれない。
でも、私にとってはまちがいなく“まこのにおい”だ。不思議と心が癒されて、体に幸せが満ちていく。
最初のコメントを投稿しよう!