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この言葉をきいて、私は大事なことを報告していなかったことに気が付いた。
敢太との復縁を断ったことだけじゃない。あの川崎でのこともちゃんと報告すべきだったのに、後回しになっていた。
敢太がすべて仕組んだことだって話すのは気が重いけれど、意を決して口を開く。
「ちゃんと断ったよ。それでね、もう一つ報告しないといけないことがあって。川崎で私がファンに絡まれたのは、全部……あの人が仕組んだことだった。もとはといえば私が優柔不断な態度をとっていたせいだと思う。本当にごめんなさい」
深く頭を下げて謝ると、まこは私の頭を優しく撫でた。
顔をあげると、まこは特に謝る前と表情が変わっていない。
「うん、知ってたよ」
「えっ、知ってたの!? なんで?」
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