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「あのファンの子たちSNSやってて、ほかのメンバーがダイレクトメールで事情を聞いてくれたんだ。スーツ姿の男性に協力しないかって言われたって。それで、確証はないけど元カレさんかなって思ってたよ」
「そんな……教えてくれれば良かったのに。まこも怒ったでしょ?」
「まぁ、許せないっちゃ許せないけど、もとはといえば俺のせいだからさ。恋のライバルを蹴落としたい気持ちも分かるし、このことを彩ちゃんに話すつもりはなかったよ」
まこの顔が一回り大人びて見えたけれど、とても悲しげな瞳をしていた。
その瞳を見て、彼がそう考えるのは、今でも自分のことを責めているからだと気づく。
まこのせいじゃないよって伝えたくて、そっと彼の頬に触れた。
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