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「そんなん分かるに決まってるよ~。俺のこと凄い目で見てたし。皆で飲みに行こうって誘ったのだって、俺たちを二人きりにさせたくなかったんじゃないかな?」
「ええ? まさか。もう一年前に別れているし、お互いに未練なんてないよ。……多分」
「彩姉、もうアラサーなのに分かってないなー。男のこと」
はい、出ました。禁句事項。
アラサー女子に『アラサー』って言っていいのは、自分とアラサー女子だけなんだから。
特に、まこのようにまだ二十代前半の若い子に言われるのが、一番ムカッとする。
お酒を飲んでいるということもあって、余計に感情が表に出た。
「はぁ? 今アラサーとか関係ないし。女の人に年齢のこと言うなんて、デリカシーないね」
「そんな、ムッとしないでよ。ちょっとからかっただけでしょー? あ、そうだ。気持ちをスッキリさせるためにも、お風呂に入ってきなよ」
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