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「おい、夜の10時だぞ。もう相手は来ないだろうよ。早く帰れ。僕も早く帰りたいんだ」
「うんん。来たよ」
「僕達以外誰もいないぞ」
「あなたがいるじゃない」
「僕はただのストーカーだ」
「私はそのストーカーさんが、そこの草葉の陰から出てくるのを5時間も待ってたのよ」
「なるほど。僕を誘き寄せて身元を割ろうってわけか」
「違うわ。そんなのとっくに知ってるもの」
「‥‥は?」
「ここ1ヶ月、あなたもストーキングされてたでしょ?それ、私だから」
「はぁっ!?」
「気づいてないと思うけど、実はそれ以前からもしてるわ。家のパソコンカメラと電気プラグ。帰ったら調べてみて」
「なぜそんなことを」
「ストーカーのストーカーって、面白そうでしょ?」
「面白そうって」
「はい、これチョコ。これからもヨロシクね。ストーカーさん」
「‥‥お、お手柔らかに頼むよ。ストーカーちゃん」
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