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どうも初めまして。宮内秀と言います。
現在23歳、仕事にも慣れてきて、
部下も増えました。
…だが。
ただ1人、俺の調子を狂わす人物がいる。
「宮内さーん!!」
遠くにいるはずなのに
聞こえてくるその声。
190もある大男が、俺に猛ダッシュで
近付いてくる。
顔にはウザいくらいキラキラした笑顔。
背中には羽まで見える。
俺でも認めざるを得ないその
顔面偏差値の高さに、女性社員は
ひと目で惚れる。
しかも、仕事がかなり出来る、
気遣いも出来るしで、
男性社員でさえも惚れさせる。
…そんなハイスペックイケメン
「相浜尋」は、新人の教育で
俺が相浜の担当になったのが原因で、
俺にやけに懐いてしまった。
しかも、「好きです」とまで言ってくる。
最初に言われた時「冗談はやめろ」と
言ったら、
「俺の想いを冗談で片付ける気ですか」と、
ガチのトーンで言われた。
それに押されてしまった俺は、
過剰すぎる相浜のスキンシップに
対応せざるを得なくなった。
スキンシップが多すぎて、
彼女があまりいたことのない俺は、
気が狂ったのかネジでも飛んだのか、
相浜を好きになってきている。
相浜「宮内さん!今日お家お邪魔してもいいですか?!」
宮内「…好きにしろ」
相浜「っ…はい!!」
…駄目だ、眩しすぎる…。
仕事を終え、一緒に家に向かい、
夕飯を作ろうとスーツを脱ごうとした瞬間。
相浜「みゃ…いや、秀さん。」
呼び止められた。
何故か2人きりの時だけ「秀さん」と呼ぶ。
宮内「なんだよ」
相浜「俺が今日、どういう思いで
来たか分かりますか?」
宮内「…そういうのなら帰れよ。
そんな関係じゃねーだろ。」
相浜「…じゃあ、これだけでも。」
チュッ
宮内「…なっ?!」
相浜「秀さん、今日僕の事すごい見てましたよね。」
宮内「は?!」
相浜「だから、僕の事
好きになってくれたのかなー、って。
だからチューしました。」
気付かなかった。見てたなんて。
…俺…ホントどうしたんだ…
相浜「ね、秀さん、僕の事好きですか?」
宮内「っ…」
相浜「ね?好きですか?それとも大好き?」
近い。イケメンが近い。
もうキラキラに耐えられそうにない。
「好き」だと認めてしまいそうになる。
くそ、認めるのは悔しい!
まだ認めたくない!!
宮内「あー!もぅ!っ…嫌いだー!」
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