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木田啓介という、突出した個の存在の出現が日本代表をガラリと変えた。
中学生時代に、オランダの下部組織にスカウトされ、すぐにイタリアの名門チームに移籍。一躍時の人となった。その後、優勝、リーグ得点王、シーズンMVPを獲得した。
悪魔の左足と言われるキック力を武器に数々のスーパーゴールを決めた。一匹狼の天才肌である。
一方、日本代表のもう一人のスターと言えば、近藤康友だ。
右足から放たれる精確なパスが持ち味で、愛敬のあるキャラクターの彼は、チームのまとめ役として、周囲からの人望も厚かった。
そんな対象的な個性を持つ2人が、このワールドカップでチームの両輪となった。数々のスーパーゴールを重ね、決勝まで勝ち上がって来た。
周囲から見た2人は、別次元のコンビネーションを見せる。
そして、ワールドカップの決勝という最高の大舞台で、2人はこれまでの集大成とも言える大仕事を成し遂げようとしていたのだ。
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