第1章

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仕事というのは、人生を充実させる大きな生きがいであると思う。 「はぁー、やりきったあ・・・」 時計を見ると、10時半を回ろうとしていた。 いつもだったら10時には終わるのに・・今日は一層ハードだったな。 同僚に挨拶をし、身支度を整える。 さて、しかし、恋愛というのも、大きな生きがいだ。 俺は希望の職種に就け、忙しいながらも充実した生活を送り始めていたが、 大学の頃から付き合っている2つ下の彼女とのデート回数は大きく減っていた。 大好きなんだけどな。 ・・・寂しい思い、させちゃってるだろうなあ。 仕事がうまくいってるのは嬉しいが、彼女の心が離れていかないか、不安なんだ。 そんなことを考えながら、会社を出た俺は。 「あっ」 あああああ。 見知った顔が、そこにはあった。 「日付が変わる前に、渡したかったから」 今日は、2月14日。 バレンタインデーだったのだ。
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