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アルムグリアの開戦は、カーナバリア王国の真南に位置するアルムグリア平原に、魔王率いる魔族およそ500万という大軍勢が現れ、カーナバリアに向けて魔法を放った事により勃発したものだ。 当時にも、他国の侵略を防ぐ為の防護壁が国を囲んでおり、高さは15メートルほどあり八方に出入りのための関所があるつくりになっていた。 関所の門は、当時にて最硬の材質で出来ていたが、魔王の放った魔法たった一撃で崩壊、見るも無惨な形となり、周辺の様相はまさに地獄絵図であった。 穴の開いた関所跡から、魔族の先兵達が国内に侵略を開始しようとした矢先、先陣をきっていた重装備のゴブリン部隊が、強烈な爆撃により半数が消し炭になり、残りは衝撃で魔王の元まで飛ばされた。 何事かと、魔王のそばに仕えていた者達は 慌てふためくが、魔王と実力の伴っている一部の側近達は、壁を破壊した直後から、こちらに向かってくる巨大な魔力がある事に気がついていた。 魔族の兵を攻撃した事により、たちこめていた砂埃が晴れた先にいたのは、一目で年老いたとわかる婆と30前後の男9、合わせたたったの10人。 現れたのは、タナリア・バスタリスを筆頭に、タナリアが特に手塩にかけていた才ある者。後々の歴史に【九角形ーNonagonーノナゴン】と呼ばれる英雄。
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