阿部《あべ》春奈《はるな》編

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・・・・・・・・・・・ 『悪いけど、今夜の食事はキャンセルで。 今夜と言うよりもこの先結婚までずっと、な』 「え?今日からずっと?」 『そうなんだ。まあさ 結婚しちゃうと離れ離れだし 俺もお袋のことが心配だしさ』 昼のランチタイムの終了間際 春奈の携帯にかかってきた電話は 結婚が決まったばかりの彼、修一からだった。 週末金曜日。 いつものように、2人で食事をした後 春奈の家でお泊りの約束だったのに。 「なんで?1日も断れないの?」 『だってお袋が可哀想だろ? 俺たち結婚したら、俺は家を出ちゃうし。 そうなると独りぼっちなんだぜ?』 「それはわかってるよ。 でも、離れて暮らすことは修ちゃんも 納得してくれたんじゃあ・・」
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