阿部《あべ》春奈《はるな》編

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スラッとした体形。 ピタッとした服装からも 体型の良さがよくわかる。 「初めまして阿部春奈と言います。 今日は突然、無理をお願いしちゃって すみませんでした」 「いいのよ。 話しは敦子ちゃんに聞いたけど 私が作るパンなんかでいいのかしら?」 ちょっと困った風な顔をする亜美。 不安そう、とも表現できるかも。 「小杉から聞きました。 パンかライスか選べるランチで パンが大好評だって。 男の人もパンを選ぶくらいですもの パン好きの彼氏も気に入ると思います」 まだ食べたことも、 実物を見たこともないのに。 香られてくるニオイだけで ノックダウンの春奈はそう太鼓判を押していた。 ふふ、って嬉しそうに笑った亜美は 「じゃあ、早速焼き立てをおひとつ 味見して見てくれるかな?」 満面の笑顔でオーブンの方へ向かった。
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