3016人が本棚に入れています
本棚に追加
その1つを素手で持ち上げた亜美が
「ハイ。作った人の特権で
お味見をどうぞ」
春奈の手の上に乗せてくれた。
「あちっ!いっただきまーす」
ずっと乗せていると
じわじわと熱いが、構わずパクリと。
「・・・・・・・・・・・・」
言葉が出ない。
その代わり、目で表現しているよう。
みるみると目を見開く春奈は
亜美に向かってブンブンと顔を上下させ
「・・・・・・・・・美味い!」
ひと言、叫んだ。
かじったパンを頭の上に持ち上げて
ひとり悶えて狂喜乱舞している春奈は
そばに来た男性に気がつかず
「焼けた?美味しそうなニオイじゃん」
「ぎゃー!ドロボー!」
驚いて大声で叫んで逃げ出した。
最初のコメントを投稿しよう!