1人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうやって家を知ったのよ? いや、なんで透明人間になってるのよ? いやいや、なんで家に来たのよ?」
私はヨコヤマの座っているであろう場所に向かって尋ねた。
混乱して何を聞いたらいいのか分からない。
「えっと、ブチョーに聞いたら住所教えてくれたよ。お前、律儀にブチョーに年賀状出したろ? 」
私はため息をついた。
あの馬鹿が教えたのか。
礼儀と思って部長に年賀状を送ったのが仇となったようだ。
確かに、部長とヨコヤマは同期生だし、二人で飲みにいくくらい仲が良かった。
「なんで透明人間になったかというと、透明人間になる薬をネットでみつけたから。飲んでみたくてさ。本当に透明になったか自分では分からないじゃん。一人暮らしで、オカルトオタクで暇そうな奴に見てもらおうと思ったんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!