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その街は一際輝いていた。
まるで、その街以外は闇の世界のように。
「今日って、地球ではバレンタインデーって言う祭りがあったって知ってるかな?」
くすんだ夜空の下で少女は呟いた。
「祭? 聞いたことがないな~。月面図書館に載ってる?」
少年は星が見えない空を見上げた。
冬設定は嫌い何だよなと思いながら眉を寄せる。
「これあげるから、絶対意味を調べてよ。絶対だからね」
幼なじみの少女が、なぜかふくれっ面で睨んでくる。
手渡されたプレゼントを見たがら、少年は意味も分からずに「おう」とだけ答えた。
日照時間になったら、仕方ないが外に繰り出す事にしようと諦め気味に決意した。
寂しがりやの幼なじみは、へそを曲げると面倒になるのは何時もの事であった。
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