8:35a.m.

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目を覚まし、スマホのアラームが鳴る前に解除する。 少しまどろんでいたい気もするが、二度寝は避けたい。 隣では透が気持ちよさそうに寝息を立てている。 3才年上の28才で容姿端麗、賢くて寛大でストレスに弱い彼は、オレの恋人だ。 指輪の交換もして、透の家族の理解も得た今となってはパートナーと言っても差し支えないのかもしれないけれど、同性婚は許されてないし、今のところ養子縁組をする気もないオレたちにとってはもうひとつしっくりこない。 まあ、彼が隣にいてくれればなんでもいい。 恋人でも、パートナーでも、My Love、My Darin、My Sweet heartでも・・・・いや、スウィートハートはないか。 口に出そうものなら、ものすごく嫌がられそうだ。 ああ、でも、嫌がる顔も見たいな、なんて思いながら、あたたかな眠りの毛布にくるまって幸せそうな透を眺める。
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