第1章

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夜景が見える階段の上に小学生位の女の子が腰掛け、チョコレートを食べていた。 僕は女の子に近づき声をかける。 「ネーネー美味しそうな物を食べているけど、これと交換しない?」 僕は持っていた高級チョコレートの箱を見せ、女の子が口にしているチョコレートとの交換を提案した。 女の子は僕をチラっと見てから返事を返して来る。 「うーん、どうしようかな? 交換しても良いけど、お小遣いも欲しいな」 「お小遣い?」 「うん、この辺で物を食べている女の子に声をかけて、食べている物と交換を持ちかける変態って、お兄さんの事でしょ?」 「ウッ」 「お小遣いくれないのなら、大声出すよ」 僕は仕方なく、女の子に1万円差し出す。 女の子は金を受け取って高級チョコレートの箱を僕の手から奪い取り、食べかけのチョコレートを地面に放り出して、笑いながら駆け去った。
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