天然彼女と優しい狼さん

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そしてもう乗り慣れたふわりさんの白のハイブリッド車に乗り込み、シートベルトを締めるのを確認すると、軽快なハンドルさばきで旅行サロンへと出発した。 目指すは温泉旅行! 理想は貸し切り風呂がついている豪華な客間に、お料理も新鮮なお刺身がたっぷりの舟盛りが食べたい!!……けど、現実は出来るだけ格安!が一番の目的。 それに彼と旅行に行けるっというだけで、もうそれだけで十分すぎる幸せなんだから。 「ふわりさん、車の中でもコートは脱がないんですね」 「だって暖房が効くまで車内は寒いからね」 「変なの。お布団の中では裸でも平気なのに」 「そ、そういう事を運転中に言わないで!」 ずっと安全運転だった彼の車は一瞬、アクセルを踏んでスピードアップしたのかと思ったら、すぐにいつものスピードに戻った。
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