天然彼女と優しい狼さん

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それから安全運転を心がけてもらうように、もう私からは何も言わず運転する彼の横顔をジッと見つめていた。 初めて出会った時から一年は経ったけれど、こうして長時間眺めていてもふわりさんの顔は飽きることはない。 飽きるどころか、眺めれば眺めるほどその魅力は私の中で増していくんだ。 「……花梨ちゃん」 「なんですかー?」 「あの、今度は違う意味で運転しづらいんだけど」 「どうしてですか?私、お顔を眺めているだけですよー?」 「ずっとね、見られてるとね。変な気持ちになっちゃうっていうか……」 「お気になさらず~。ふふふっ」 複雑な表情を見るのは今日で何度目だろう。 でも、下がっている細い眉も、男の人の割に長い睫毛と澄んでいる瞳の色も、触ると柔らかい肌も、全てが好きなんだから見ちゃうのはしょうがない。
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