天然彼女と優しい狼さん

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「ん~ん……」 腕を伸ばして思いっきり背伸びをした。 寝ぼけ眼を擦ると、次第にハッキリしてくる視界。 自分の部屋ではない天井を3秒くらい仰いだ私は、ゆっくりと隣に眠っている彼へと首を傾けた。 「_____あれ?いない……」 隣で眠っているはずの彼の姿がない。 いくら完璧人間の彼でも透明人間になれるはずがないから、私は起き上がり部屋全体を見渡した。 「ふわりさーん……」 寝起きのか細い声で、昨日も飽きるくらい呼び続けた彼の名前を呼んだ。 昨夜は呼べばすぐに答えてくれるのに、今は小さな声さえも聞こえない。 「あれ?ふわりさーん」 散らばっていた自分の服をかき集めて、一つずつ身に着けていく。 彼の服はなくなっているところを見ると、すでに着用済みみたいだ。
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