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「ふわりさん、なんですか?それ」
「んっとね。ここ、どうかなぁ?っと思って」
彼の手には、私が知らないだけなのかもしれないけれど、あまり聞いたことがない温泉街と観光地が描かれたパンフレットが握られていた。
「どこですか?ここ」
「あのね、最近人気が出てきたらしいんだけど、僕の知り合いの人が昔ここに行った事があって、凄くよかったって教えてもらったんだ。
さすがにその人みたいにいい旅館には泊まらせてあげられないけれど、それでも
街の雰囲気も温泉もとてもよかったって聞いたから」
どう?っと首を傾けて聞いてくれるふわりさんの仕草は、それはもう胸キュンそのものだった。
断る理由がない私は勢いよく首を縦に振り続ける。
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