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白い息を吐きながら、 もうこれが精いっぱいという顔で、 彼女は聞いてきた。 「わ、わたしのこと、どう思ってる?」 ビックリして、無言になった。 「な、なん、なんか言って!」 「みんな、キミのこと好きだと思うよ」 「ち、ちがうよ!あなたが…!」 「そりゃ、そうだよ…」 「そりゃそうって!?」 俺は腹を決めた。 「好きだよ」 「そ、それって、クラスで…じゃなくて、この世で何番目?」 「…二番目」 彼女が泣きそうな顔で俺を見上げた。 「一番目は…?」 「キミのこと好きな俺」 はっと目を見開き、立ち上がろうとした彼女を後ろから抱き止めた。 「誰が好き?」 「コレ!このひと…」 そう言いながら、俺の袖をぎゅっと掴む。 いじっぱり。 わがまま。 照れや。 でもやっぱり、キミが好き。 キミを好きな俺が好き。
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