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「とびきり過激にやろう」
「過激にって?」
いつの間にか僕らは
頭を並べて囁き合っていた。
「征司お兄様をおびき出す作戦さ」
いつまでも夢の城跡ばかり
追い駆けていられちゃ困る。
「僕は反対だ」
「九条さん」
天宮家の唯一の良心は
歪んだ目論見に眉をひそめた。
それでも――。
「でも念のため聞くよ。何企んでる?」
さすがにもう
僕が大人しく引き下がる玉だとは
思っちゃいないみたいだ。
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