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「坊ちゃま。ディナーの用意が整いました」
「中川っ……!」
驚いて顔を上げると
音もなく部屋へ入って来ていた老執事が。
「申し訳ございません。何度もお声かけしたのですが」
珍しくも大人しく
デスクへ向かっている僕を不安げに見下ろしていた。
「いや、いいんだ。行くよ」
その上すでに身なりも整え
いつもみたいにダダもこねない。
「坊ちゃま……何かあるのですか?」
何も言わなくたって
怪しむはずさ。
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