100日研修

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帰宅したミリィは部屋で着替えを済ませるなり俺の部屋を訪れた。 「何で私が危なかった事が分かったんですか?」 「愛の力でございます。」 「あ、愛ですか?///」 「はい、ミリィ様が危ないと言う(物理的な)アラートが鳴ったのでございます。」 「タケルさん///」 魔符を付けて四六時中監視している等と言ったら、プライベートがどうだとか人権がどうだとか騒ぎそうなので秘密にした。 「そんなにも私の事を・・・。」 「それよりも、もうすぐ夕食のお時間でございます。」 腕に抱きつくミリィを引っ張って食堂に入った。 「おや、今日は随分と仲がいいね。」 「羨ましいですわ。」 「タケルさんが私の危機を察知して、学校まで助けに来てくれたんです。」 夢見る乙女のような表情で語るミリィを横目に国王に耳打ちする。 「魔符の事は内密にお願いします。」 「ああ、こんな嬉しそうな娘の夢を壊す様な事を言うほど、野暮ではないよ。」 とりあえずミリィを席に座らせてその隣に座る。 「そうだ!お礼に私がタケルさんにご飯を食べさせてあげます!」 「いえ、当然の事をしたまでなので、自分で食べさせてください。」 「良いじゃないか、愛しの彼女が食べさせてくれると言うのだから、食べてあげるのが男の責務じゃないかな?」 ニヤニヤとした顔で俺とミリィを見る国王をにらみ、溜息を一つ吐いて口を開ける事にした。 「タケルさんって、歯並びがきれいですね。」 「口の中を観察するのはご遠慮いただきたい。」 口にスプーンが差し込まれた。 「美味しいですか?」 「いつもより2割増しで美味しいです。」 勿論世辞である。 「そうですか!良かったです♪」 一口ごとに尽きる事の無い命をがりがりと削られていく。 「ごちそうさまでした。」 ナプキンで口元をぬぐって席を立つ。 終始ニヤニヤしていた国王には後でしかるべき報いを受けて貰おうかと思う。 ミリィの部屋に戻り勉強を開始する。 「タケルさん、ここはどうやればいいんですか?」 「ここは、これをこっちに持って行けばいいんです。」 教えてもらうふりをしてキスを迫るのは止めて頂きたい。 それと抱え込んでいる左腕もそろそろ放して貰えると嬉しい。 「なるほど!こうですね?」 最初から分かっているとしか思えない速さで式を解くミリィ。
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