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「こいつら神様だった!!」
「さて、えーと・・・シュ・・・堕天使君、彼の使い魔が嫌だって言うのなら、天界の規定に則って君を裁かなきゃならない、勝手に堕天して、異世界を放浪して、女を侍らせるなんて死罪すれすれだぞ?」
隣の爺がかなりビクついている様に見える。
「うぐぐ・・・。」
ショ・・・堕天使は冷や汗をかきながら俺と神様二人の様子をチラチラと伺っている。
「いい加減魔法を待機させるのに疲れたので、そろそろぶっこんで良いっすかね?」
「構わないよ、どうやら彼は使い魔に成る気はないらしいからね、ああ、城の方は俺が結界で守っておくから遠慮なくやって良いからな。」
それならと俺は待機中の魔法にさらに魔力を練りんだ。
「ま、まて!いや待ってください!!」
「なんだ?使い魔に成る気になったのか?」
「いや、ほら・・・使い魔ってあれじゃん?戦闘の補助要員だったりするわけじゃん?」
「俺は執事だ、俺にとっての戦闘は執事としての仕事だ、つまりその補助をするって事なら、城の仕事を手伝うのも使い魔の仕事だろう。」
「いやいや、戦闘って言ったら剣とか魔法とか使ってさ、ドンパチする事の方が一般的だろ!?」
「それなら別大陸に赴いて国を落とす仕事があるからそれを任せてやる、それくらいできるだろ?」
その過程でこいつが死んだところでこちらに損害は出ないだろうし。
「無理!絶対無理!!絶対勇者とかいるもん!」
いい加減にイライラしてきた俺は待機中の魔法を堕天使に投げつけた。
「セイクリッド・ライトニング・フレア!!!」
「う、うぉおおおおお!!!」
堕天使は床を転がって盛大に魔法を回避し、爆発した魔法の余波で俺の足元に転がってきた。
もちろん俺はその頭を踏んでグリグリとなじる。
「殺す気か!!!」
「そうだって言ってんだろうが、なんだったらこのまま踏みつぶして殺してやろうか?」
「すんませんした、マジ自分調子こいてました、使い魔でも奴隷でも好きに使ってくれていいので、命だけは助けて下さいっす。」
俺は足に力を入れて地面に堕天使の頭をめり込ませた。
「名前は?」
「しぇ、シェムハジャでぃす。」
「シェシェムハジャか、覚えにくいからこれからはくそ虫と名乗れ。」
「さ、さーいえっさーぁああああ死ぬ!頭つぶれる!!」
こうして俺にも使い魔ができた。
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