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2限目の休み時間、ホモ男は果物ナイフで俺の背中を切り付け始めた。
「ふむ、これもダメですか・・・。」
執事服の背中はボロボロに切り裂かれてしまったが、俺の体には傷一つついていない。
「直すのが手間でございますな。」
「それより、背中の心配をしてください!」
「大丈夫でございます、むしろナイフの刃こぼれが心配です。」
仕方なく椅子に座り執事服を脱いだ。
「きゃっ///」
ミリィは俺に背中を向けて座りなおした。
俺は気にせず裁縫セットを取り出して執事服を補修する。
「やはり刃物はいけませんね、私が大丈夫でも服がダメになってしまいます。」
因みにホモ男は教室内で刃物を振り回した事で職員室に連れていかれてしまった。
チクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチク
「もう振り向いても大丈夫ですか?」
「いつでもこちらを向いてもらって構いませんよ。」
ミリィはこちらを振り向いて顔を真っ赤にしてまた後ろを向いた。
「まだ裸じゃないですか!!!」
「はい、私は気になりませんゆえ。」
見て面白い物が有る訳でも無いし、見られて恥じるような体系をしている訳でも無い。
「補修完了。」
切られた所を直すのと一緒に背中に龍の刺繍を入れてみた。
「な、何ですか?これは・・・。」
「刺繍でございます。」
「威圧感たっぷりですね・・・。」
「これなら街を歩いても不用意に声を掛けられる事も有りませんね。」
帰ったらスペアの執事服の背中に虎を刺繍しよう。
「さて3時限目は数学でございますね。」
3限目数学(自習)
「ふむ、ここをこうすることで、この数字が求められ、その求めた数字をこの式のXに代入して再計算です。」
「え?はい?こ、こうですか?」
「ミリィ様は馬鹿でいらっしゃるようだ。」
「ば、ばか・・・。」
「帰ったら掛け算の勉強をしましょう。」
「はい・・・。」
因数分解のプリントを配られたので、それを埋めているとホモ男が帰ってきた。
「おいお前・・・。」
「お勤めご苦労様でございます。今は自習とはいえ授業中でございますので、御用の場合は申し訳ありませんが休み時間までお待ち下さい。」
「俺と決闘しろ!!」
「本気でございますか?鉄パイプやナイフでも傷一つ負わなかった私と戦うと?」
「俺が勝ったらミリィの執事を止めて貰う。」
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