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何かが腹の中に溜まった感じがした。
「これで大丈夫、あとは好きに使うといいだろう。」
「ついでに帝国まで送って行ってくれ。」
いつも好き勝手人の体をいじくりまわすだけで、ほとんど何の役にも立たないんだから、それくらいはしてみろと視線を投げた。
「しかたがない、では行こう。」
瞬きの瞬間にルナ帝国入口に立っていた。
「転移はないんじゃなかったのか?」
「私は全知全能の神だからね。」
執事服のまま門番のところへ向かう。
「このような夜更けに何の用だ。」
「侵略をしに来た、無条件降伏をするのであれば危害は加えない、抵抗するなら容赦もしない。」
剣を抜いて構える門番を見てため息をついた。
こぶしで剣をへし折り、門番を気絶させ、でかい門をけり壊して侵入した。
堂々と表通りを歩いてお城に向かう。
道すがら兵士に剣で切られたり槍で突かれたりしたが、傷を負うこともなく、もれなく全員股間を蹴り上げてやった。
「おじゃましまーす。」
お城の門をけり壊し、堂々と場内に侵入した。
玄関に居たのは緑色のフード付きマントを羽織った男だった。
帝国には帝と呼ばれる戦闘のスペシャリストが居るって資料に書いてあったし、城の中に居るってことはこいつがそれなんだろう。
「貴様が侵入者か?」
「そうだ、帝王の首を貰い受けに来た。」
風の弾丸が俺を打ち据える。
「これが魔法か・・・。」
大して使えそうもない。
痛みすら感じなかった。
俺は魔法を食らいながら緑フードに近づいてそのまま股間を蹴り上げてやった。
「ぐふっ・・・。」
蹲る緑フードを蹴りで横にどかして謁見の間に足を向けた。
「まて!」
今度は赤いフードの女が立ち塞がってきた。
「この先に進ませる訳には行かない!」
「どかないと身包みを剥ぐぞ?」
女は剣を構えてやる気満々のようだ。
「できるモノならやってみろ!!」
それでは遠慮無くやらせて貰おう。
俺は歩きで女に近寄った。
火の玉が何発も俺に向かって飛んできたが、掌で受け止めて無傷。
剣の間合いに入ったとたん、残像を残す速さで切られたが、これも無傷でやり過ごし、ついに赤マントの襟首に手が届いた。
「そいや!」
気合い一閃マントを洋服ごとびりびりに引き裂いた。
「きゃぁああああ!!!!」
赤マントの悲鳴が廊下にとどろいた。
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