第一章 過去からの手紙

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「遠視で分かるのは回答している。 けど、気になるのがあってさ……」  俺は、神憑きで遠視、透視の能力がある。 塩冶も遠視があるからこそ、俺に人探しを依頼しているのだろう。  住宅街の一件に、自宅の一部屋を店にしたような家がある。 琥王はいつも、そこかコンビニで飲み物を購入する。 今日は、住宅街のほうであった。  琥王が飲み物を購入している間に、俺は学校へと向かっている。 「薬師神、待て!」  学校は、目の前にある。 犬の躾のように、待て!で、俺を呼ばないで欲しい。 「何を引き受けるの?」  自殺の恐れがあるものを、優先して探していた。 気になっているものは、その優先順位は非常に低い。
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