第一章 過去からの手紙

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 周囲はまだ寝静まり、新聞さえも配達されていない。 早朝のえんきり屋、 バイトに向かう俺と、パン屋で修行しているえんきり屋の店員の桐生は、 待ち合わせて、森のくまというパン屋に向かう。  日も登っていないのに、朝と言うのかは疑問であるが、 微かに空の端は明るい。  俺は、 薬師神 一弘(やくしじん かずひろ)高校二年生。神憑きであった。 それも、訳あって六人の神が憑いている。 七人の神が揃うと世紀末がやってくるとされ、 俺は神を揃えたくない連中に、殺されかかることが多い。
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