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芽実は、血は繋がっていないが、母親でもあった。
「おはようございます。芽実さん」
最近、芽実は安廣と結婚したのだ。
俺も、最近、養子となった。
赤ん坊から育ててもらったが、今更、母親とは呼びにくい。
「喧嘩しないようにね」
桐生とは十歳程、年が離れている。
喧嘩というものではない。
早朝の森のくま、ここでパンを焼くのが、俺の日課であった。
六時半には客が並び始め、七時頃には朝のピークが始まる。
六時過ぎには、店頭にパンがなければいけない。
走りながら荷物を運び、
パンを焼いている最中に次のパンの生地を準備する。
慌ただしい朝であった。
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