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桜咲くこの季節。
新たな高校生活の期待に満ちた1年生。
キラキラとした顔で登校し、友達作りに励む毎日。
大学受験の年を迎え、新たに気を引き閉めろと言われる3年生。
新学期のテストが何点取れるのか暗雲をちらつかせる表情で学校へ登校してくる。
私は……
「あーあ、つまんない。だいたいさ、2年生って何すればいいわけ?だんだん慣れ親しんだこの学校もクラス替えもないし、新しい出会いとかないし、彼氏どうやって作ればいいの!?ねぇ?由奈ぁ。」
理科の実験をしながら親友の月本由奈(つきもとゆな)に愚痴る。
『えー?って言うか、今彼氏作らないといけない?
理科の実験中に?』
由奈はあたしの話なんて右から左。
「もう、由奈はいい子ちゃんなんだから。もういいし。」
私は机に突っ伏した。
「あーあ……運命的な出会いとかないかな。……つまんないの。」
そう言いながら机に突っ伏したまま顔を横へ向けると筆箱からシャーペンを取り出した。
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