1289人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁっ…はぁっ…はぁっ……っ、はぁっ…」
先生…
榎本先生…
「きゃっっ!!」
ドンッ!!!
「あ…ご、ごめんなさい!」
私は投げ捨てる様に謝罪をし、再び走り出す。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」
こんなに…
理科室が遠く感じた事はない。
わき目も振らず、体育館から戻る人たちの合間をすり抜け一目散に走る。
もう少し
あと少し…
そして理科室のドアに手が届き思い切りドアを開いた。
ガラガラーー……!!!!
「……はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
まだ肌寒いこの季節、汗を流しながら教室に走り込み目に飛び込んで来たのは…
愛しいあの人の姿だった。
最初のコメントを投稿しよう!