プロローグ 夢の中で

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恐怖?え?恐い?なんで?死んじゃうから? 暗闇の中落下し続ける少女は、気が付いた。これは夢なんだ・・・・ 「そっか夢・・・なんだよね・・・きっとそう」 そして意識がプツンと途切れた。目が覚めたわけでもなく、ただ夢が終わったのだ。 そう、少女はちゃんとベッドで寝ていた。酷い寝汗だ。呼吸も荒い。でも寝ているだけだった。いつもの夢は終わった。今は夢は見ていない。まだ起きるには早すぎる時間。まだしばらくは睡眠は続くだろう。 少女の名前は、間宮桜(マミヤサクラ)17歳、高校2年生。でも、学校へは行ってなかった。部屋に閉じこもって生活していた。家族の誰とも会わないようにしていた。もうかなりこんな生活を続けている。 高校へ行ったのはわずか1週間。すぐに行かなくなってしまった。幼馴染が心配して迎えにきても部屋には入れなかった。もう、何もかも嫌だ。でも死にたいとも思わない。 その日、学校へ行かなくなった日、彼女の人生が終わったのだ。何があったのだろう。 時間はその日までさかのぼる。そう、あの日あった出来事まで。 荒かった少女の呼吸は落ち着きを取り戻し、今は静かに眠っている。では、時間をさかのぼってあの日まで飛んでみよう。あの悲惨な出来事まで。桜がひきこもりになったきっかけを知るために・・・ プロローグ 夢の中で完 続く
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