第3章

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いよいよ超特殊部隊についてだが、簡潔に述べると「透明人間のみで結成された部隊」だ 資格は透明である事と、先に説明したいわゆる“善人”でなければならない 早い段階で暴動が収まりつつある理由には、透明人間になり尚且つ複数の透明人間を見分ける能力に気づいた既存の警察や機動隊達の活躍にあった しかし人員が劇的に少ないのが現状だ 基本的には、まず専用の特殊な訓練所で鍛える必要があるが、素質が備わっていれば簡単な検査や試験を突破するだけで即入隊する者も少なくない 問題点や疑問点は生まれるが、こうする事で世間は徐々に落ち着きを取り戻しつつあった 透明人間による事案は“特殊事案”と呼ばれ、超特殊部隊という存在はその特殊事案と共に通常の犯罪の抑止力にもなっている ちなみに透明人間による犯罪は通常より罪が重く、窃盗で最低でも10年懲役、殺人など重罪は無条件で無期懲役又は死刑が確定する そして一度犯罪を犯すと全ての行動を監視される追跡端末を埋め込まれてしまう それでも透明人間による犯罪の完全抑制は程遠い 俺達はこの与えられた力で一つでも多くの犯罪を阻止するべく日々葛藤していた
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