第1章

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これで皆さんにもお分かりになったと思いますが、私の家族は透明人間なのです。 妻の一族が透明人間で、娘たちはその血を受け継ぎ、透明人間として生を授かりました。 透明人間同士はお互いを見る事が出来るのですが、私は、妻の顔どころか娘たちの素顔を一度も見た事が無いのです。 夢オチかと皆さんはお笑いになった事でしょうけど、私にとっては笑い事ではありません。 何時か私自身も透明人間になり、家族の顔を見ながら会話を楽しみたい、それが私のささやかな願いなのです。
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