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違和感
飲み会もお開きになろうとしていた。
スナック、カラオケbox。行き先は違えど大半は二次会になだれ込むようだ。
「内海ちゃん、一緒にカラオケ参加しない?」
赤い顔をした侑子先輩に声をかけられた。
「侑子さん… すみません… ちょっと疲れてしまって。また次回誘ってくれたら嬉しいです」
「えー!そっかぁ… 残念。男性諸君が泣くわぁ」
「本当にごめんなさい」
「あ、気にしないでぇ 次回は二次会も考えといてねー 気をつけて帰ってね」
酔っ払っても気を使ってくれた先輩。憧れてる男性、多いんだろうな。
先輩は同じように酔っ払った同僚たちに囲まれて、雑踏のなかに紛れていった。
さて、電車があるうちに帰らなくちゃ。
なんとなく急かされるように、駅へ続く通りを歩いていった。
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