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我慢だ。恥辱プレイでは断じてない!
オレが嬉々としてミルクを飲んでいるのを見て、家族は安心したらしい…いや、母ちゃんはどことなく、悔しそう。
なんでだ?前はもげるとかなんとか痛かったと言っていたのに。
まぁ、一応身体を調べられたけどな。健康優良児だった。見事に。
それからは、そりゃあもうすくすくと育ったぜっ!
前と似た容姿になってしまったのは親が同じだから、しょうがないけど。
オレが大きくなるにつれ、溺愛が凄くなっていくのに比例して、たまに……ごくたまに、哀しい目をする。
オレに理由なんて言わない。まだ一桁の年齢だ。
誰も“誰かが死んだ”とは、理解できないと思っているから。
いつかは言ってくれるんだろうなぁと、思ってるよ?前のオレの写真が飾ってあるから。
忘れてくれていいのに。
忘れさせて欲しいのに。
酷いのはオレだけど、皆も酷いよね。
――今更なんだよ?家族ごっこなんて。
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